2007年 11月 10日
新信濃変電所と、高瀬川テプコ舘
松本の西、北アルプスの麓に新信濃変電所はあります。周囲は広大な畑に囲まれ、冬の寒さが身にしみそうです。
東日本の50Hzの電力と、西日本の60Hzを互いに使えるようにする変電所だそうです。
写真のようなサイリスタバルブを通して、違うサイクルの交流電気を一度直流電気に変換して、使用したいサイクルに変換し、お互いに使えるようにする設備だそうです。
今年の柏崎刈羽原発の地震による重大被害などが発生したときや、中部電力などが電力に余力のあるときに、東京電力に電気を供給するなど、非常に重要な役目をしているそうです。
このおかげで、今年の東京電力の電力供給危機を乗り切れたそうです。
それと、高瀬川テプコ舘にも行きました。
ここは、付近にある高瀬ダムと、七倉ダムの間にある新高瀬川発電所を統括するところです。
現地に行くまで知りませんでしたが、高瀬ダムはすぐ近くに有名な黒部ダムがあり、直線距離で10キロ足らずのところで、大きさも黒部ダムに比べて10メーターぐらいしか低くなく、雄大な北アルプスの山々の自然豊かなところにあります。
ちょっと遅い紅葉の季節でしたが、工事の際に出た岩を使い作られた”ロックフィルダム”です。自然の中で、調和が取れた素敵なダムです。付近は黒部と違い、東京電力の私有道路であり、一般の交通機関は入れません。そのため、多くの人が訪れることなく、自然が守られている様子です。
まさに大きな岩を、積み上げて出来たダムです。コンクリートで出来た殺風景な多くのダムと比べると、自然な堰止湖のような感じです。
緑色した湖水は、ちょっと遅い紅葉と良くあっています。11月の初旬では、ちょっと寒く感じます。
残念にも、地下にある新高瀬川ダムは、点検中とのことで入れませんでしたが、揚水式発電と言い、昼間の電力消費時に水力発電をし、夜間 原発や、火力発電の電気で水を下の七倉ダムから、上の高瀬ダムに戻し、昼間の発電に待機する発電施設だそうです。
ダムの水位は、表面の10メーターぐらいしか使わないそうで、周辺に堆積する土砂を毎日トラックで輸送するなどし、今後100年ぐらいは使えるような広大な計画で、行われているダムです。
この発電所も、黒部発電所も北アルプス山肌の地中のあり、外からはまったく見えません。
改めて、人間の作った設備の偉大さに触れることが出来ました。
by okugi-ss
| 2007-11-10 17:00
| 旅行